自動車保険は車を持ってないけど入れる？

車を運転するなら加入しておきたいのが任意の自動車保険です。

自賠責保険ではカバーできない範囲を補償できる任意保険ですが、加入者は自分で車を所有している人ばかりです。

免許は持っているけど、車を持っていない人は自動車保険に入ることができるのでしょうか？

結論から申し上げると、自動車を持っていない人は自動車保険に加入できません。

任意自動車保険の加入対象者は原則として車を所有している人に限られるため、日常的に運転していても自己所有の車がないと任意保険への加入は認められません。

自動車保険というのは基本的に車両が主体で登録されます。

名義人はドライバーであって保険は車両が対象になるため、車を所有していないと保険に加入できません。

補償内容については契約内容によって異なります。

他車運転特約があれば契約者以外が運転しているときに発生した事故も補償されますが、特約がなければ保険で補償されるのは契約者が契約車両を運転していた時に発生した事故に限定されます。

一般的な任意保険は車を持っていないと加入できませんが、車を持っていなくても加入できる自動車保険も存在します。

車を持っていなくても入れる自動車保険がドライバー保険です。

運転する車は所有者に限定されないので、車を持っていない人でも問題なく加入できます。

人の車を借りて運転する機会が多い人は、ドライバー保険に加入しておくと万が一他人の車で事故を起こしたとしても保険で補償をカバーできます。

ただし、ドライバー保険が適用されるのは正当な手続きで借りた車のみです。

所有者に断りなく借りた車で起こした事故までは、補償されないので注意が必要です。

自動車保険とドライバー保険は似ているように思えますが、実際にはかなり性質が異なる保険です。

最大の違いは自動車保険が車両主体であるのに対し、ドライバー保険は契約者が主体である点です。

ドライバー保険は契約者の運転行為を広く補償してくれますが、自動車保険は補償対象の車両が限定されます。

いろいろな車を運転する機会が多い人にとっては、ドライバー保険に大きなメリットがあるでしょう。

自己所有の車しか運転しない人には車両保険の方が補償内容は充実しています。

車を所有しているが他人の車を運転する機会もそれなりにあるという人は、他車運転特約を付けておくと安心です。

他車運転特約があれば、自己所有者以外の車を運転していて起きた事故にも自動車保険が適用されます。

ドライバー保険の補償範囲は保険商品によって異なりますが、基本的には人身、物損ともに補償対象となります。

補償限度額は契約内容により異なりますが、任意自動車保険と同程度の水準での補償が行われます。

ただし、事故による車の損害を補償する車両保険に関してはドライバー保険の補償範囲に含まれません。

車両の損害は車の所有者が加入する保険を使うか、ドライバー保険とは別に車両の被害を補償する保険に加入しておく必要があります。

注意が必要なのは、ドライバー保険は自己所有者を運転中の事故には適用されないことです。

ドライバー保険は他者の所有する車を運転中に起きた事故に適用される保険なので、自分の車で起こした事故は補償されません。

自己所有の車をお持ちの人が他人の車を運転中の事故もカバーしたいときは、ドライバー保険ではなく自動車保険に他車運転特約を付帯しましょう。

さて、ドライバー保険の中には1日単位で加入できる掛け捨てタイプのものがあります。

1日保険や1ｄａｙ保険と呼ばれる掛け捨てドライバー保険は、レンタカーを借りて行楽に出かける時など単発的に他人名義の車を運転するときに便利な保険です。

掛け捨てドライバー保険は1日限定ですが、補償は充実しています。

人身や物損被害の補償はもちろん、搭乗者傷害や車両の修理、復旧にかかった費用も補償範囲に含まれます。

車内身の回り品特約があれば事故によって壊れた荷物の被害も補償してくれるので、自動車事故にかかる被害はほぼすべてこの保険でカバーできます。

掛け捨てドライバー保険の価格は500円～1,500円程度です。

わずかな掛け金で広範囲にカバーしてくれるので、他人名義の車を運転するときは万が一の事故に備えて加入しておきましょう。