ソルベンシーマージン比率とは
自動車保険を選ぶ際の参考となる指標としてソルベンシーマージン比率があります。
保険に興味のない方であれば一体何の指標なのかわからない人もいると思いますが、保険会社の経営健全性を見定める点で重要な指標となっているため、信頼できる保険会社かどうかを知る手立てとなります。
ソルベンシーマージン比率とは、支払い余力の意味を持ち、保険会社が支払う保険金の能力について表した指標です。
ソルベンシーマージン比率は数値が高くなればなるほど支払い余力があることを示していますが、逆に比率が低くなると支払い余力が少ないことを意味します。
日本においては、金融庁が損害保険会社の監督機関として機能しており、支払い余力が低い企業に対しては是正勧告を発令します。
是正勧告の発令基準となるのがソルベンシーマージン比率200%です。
つまり、200%を超えていれば支払い余力に問題は当面ないことを示しています。
しかし、200%以上だからといってその損害保険会社が安定しているかといえません。
かつては護送船団方式と呼ばれる国が保険会社を守る方式を採用していましたが、経済のグローバル化とともにこの方式は撤廃され、どの損害保険会社も倒産のリスクが多少なりとも生じるようになりました。
それで保険会社を選ぶ際には、ソルベンシーマージン比率に加えてスタンダードアンドプアーズ社などが提供する格付け指標を参考にし、企業のディスクロージャー情報にも精通しておくことが必要になります。
さらに、保険会社の中には設立後間もないものの、ソルベンシーマージン比率が非常に高い会社が存在しています。
この場合は企業リスクが明白ではないため、一時的に高い数値を保っているに過ぎませんから、数値だけを見て判断するのは賢明とは言えません。
自動車保険は私たち自身が選ぶ保険商品ですから、企業の経営安定性だけでなく評判なども選ぶ際の指標となります。
保険選びが難しいと思われるなら、ファイナンシャルプランナーなどの専門家のアドバイスも参考にするといいですね。